ニュース
クリニックがGoogleマップの口コミを増やそうとすると、2つの壁に当たります。
1つは、待っていてもなかなか増えないことです。
もう1つは、お願いの仕方を間違えると、Googleのポリシーや医療広告ガイドラインに触れるおそれがあることです。
この記事では、ルールの範囲で口コミをお願いする方法を、受付のPOPやQRコードの置き方、渡すタイミング、返信の仕方まで具体的にまとめます。
そのうえで、Go-Riverがクチコミの支援をした調剤薬局チェーン48店舗の実数を使い、お願いを「仕組み」にしたときに口コミの数がどう変わったかを紹介します。
この記事でお伝えしたいこと
クリニックの口コミは、待っていても増えにくい種類のものです。
増やすには、ルールの範囲で「全員に同じように・見返りなしで・内容や星を指定せずに」お願いする仕組みが必要です。
Go-Riverが支援した調剤薬局チェーン48店舗では、自社で取り組んだ9か月の増加が69件だったのに対し、支援後の約3か月半で724件増えました(クチコミ総数313件→1,037件・2026年9月15日時点)。
同じ店舗で違ったのは、お願いを現場の業務に組み込んだかどうかです。
これは調剤薬局チェーン1社(48店舗)の合計の実績で、同じ成果を保証するものではありません。
ご案内
Go-Riverは病院・クリニック向けのMEO支援を行っています。
口コミのお願いの仕方が今のままでよいかも、初回のヒアリングで一緒に確認できます。
クリニックの口コミは、お願いをしなければほとんど増えません。
Go-Riverは、業種によって口コミの集まり方が違うと考えています。
飲食店は、おいしかった、雰囲気がよかったという気持ちがそのまま投稿につながりやすく、口コミが自然に集まる「自然発生型」の業種です。
一方、クリニックやサロン、小売店は、お店の側から働きかけないと口コミが集まらない「アクション必須型」の業種だと、Go-Riverは考えています。
クリニックが集まりにくいのは、患者さんが体調の悪いときに来る場所だからだと考えられます。
診察が終わった患者さんは、早く帰って休みたいはずです。
満足していても、わざわざGoogleマップを開いて感想を書く人は多くありません。
Go-RiverがMEOを支援した東京都内の内科クリニックでは、受付に口コミの投稿ページにつながるQRコード付きのチラシを置きました。
謝礼や特典は付けず、いただいた口コミには全件返信しています。
それでも、支援した2025年4月〜2026年5月に増えた口コミは26件で、1か月あたり2件ほどでした(出所: Go-River 自社運用レポート・2026年9月16日時点の自社集計)。
医療機関の口コミは、ルールを守って取り組んでも急には増えません。
だからこそ、お願いを一度きりで終わらせず、毎日の業務として続ける仕組みが大事になります。
この内科クリニックのMEO全体の効果は、クリニックのMEOに効果はあるかで紹介しています。
患者さんに口コミをお願いすること自体は、Googleのポリシーで禁止されていません。
Googleのヘルプでも、クチコミの投稿ページへのリンクやQRコードを使ってお願いする方法が案内されています(出典: Google ビジネス プロフィール ヘルプ「クチコミを増やすためのヒント」・2026年9月23日確認)。
問題になるのは、お願いの仕方です。
Googleマップのポリシーでは、次のような行為が禁止されています(出典: Google マップのユーザー投稿コンテンツに関するポリシー・2026年9月23日確認)。
クチコミの投稿と引き換えに、金銭や割引、無料の商品やサービスなどを提供することです。
一定数のクチコミを集めるよう、スタッフに求めることです。
否定的なクチコミの投稿を妨げたり、肯定的なクチコミだけを選んで募ったりすることです。
雇用関係や契約関係など、利益相反のつながりがある人がクチコミを投稿することです。
違反したクチコミは、削除の対象になります。
せっかく集めた口コミが消えてしまうだけでなく、院の信頼にも傷が付きます。
医療機関には、Googleのポリシーに加えて医療広告ガイドライン(正式名称は「医療広告等ガイドライン」・令和8年3月30日最終改正)があります。
厚生労働省のQ&A(問1-18)では、医療機関が患者さんに肯定的な体験談の投稿を依頼すると、有償か無償かを問わず、受診を誘う意図(誘引性)が生じるとしています(出典: 厚生労働省「医療広告等ガイドラインに関するQ&A」 問1-18・2026年9月24日確認)。
そのため、お願いするときは「良い口コミを」ではなく「率直なご感想を」と伝えます。
ガイドラインがGoogleマップの口コミをどう扱うかの詳しい解説は、医療広告ガイドラインと口コミの関係にまとめています。
ルールの範囲でお願いする方法は、4つの原則にまとめられます。
どれも、Googleのポリシーと医療広告ガイドラインの考え方から導いたものです。
満足していそうな患者さんだけに声をかけるのは、Googleのポリシーが禁止する「選択的な依頼」に当たるおそれがあります。
受付のPOPや会計時の一言など、来院したすべての方に同じ形でお願いする方法にします。
診察の様子を見て、お願いする人としない人を分けることはしません。
「口コミを書いてくれた方に粗品を差し上げます」「次回の自費メニューを割引します」といった案内は、Googleのポリシー違反です。
小さなお礼の品であっても、投稿と引き換えであれば見返りに当たります。
「星5をお願いします」「先生の対応がよかったと書いてください」のように、評価や内容を指定するお願いはしません。
医療広告ガイドラインの考え方からも、書いてほしい内容を院が決める形は避けるべきです。
POPに星5つのイラストを大きく載せるのも、星の数を促していると受け取られかねないので控えるのが安全です。
「1人あたり月10件集める」のように、スタッフにクチコミの件数を求めることは、Googleのポリシーで禁止されています。
目標にするなら、クチコミの件数ではなく「お願いの声かけをしたかどうか」のように、スタッフが自分でコントロールできる行動にします。
また、スタッフやその家族が自院の口コミを書くことも、利益相反に当たるため認められていません。
口コミが増えるかどうかは、QRコードをどこに置き、いつ目に入るようにするかで変わります。
ここからは、4つの原則を守ったうえでの具体的な工夫です。
QRコードは、患者さんが立ち止まる場所に置きます。
クリニックなら、会計を待つ受付カウンターや、会計トレーの横が候補になります。
待合室の壁に貼るだけだと、呼ばれるのを待つ間は目に入っても、帰るころには忘れられてしまいがちです。
持ち帰れるカードやチラシにしておくと、家に帰って落ち着いてから投稿してもらえます。
体調の悪い患者さんに、その場で書いてもらう必要はありません。
お願いするタイミングは、診察の前ではなく、会計が終わったときにします。
診察の内容を体験したあとなので、感想を書きやすいからです。
診察室で医師から直接お願いすると、患者さんは断りにくく感じるかもしれません。
受付で、全員に同じ言葉を添えてカードを渡す形のほうが、患者さんの負担は小さくなると考えられます。
POPやカードの文面は、たとえば次のような形にします。
「当院をご利用いただき、ありがとうございます。
よろしければ、Googleマップに率直なご感想をお寄せください。
いただいたご意見は、今後の診療や院内の改善に役立てます。」
「良い口コミを」「星5で」といった言葉は入れません。
「改善に役立てます」と書いておくと、否定的な感想も書いてよいことが伝わり、選択的な依頼だと受け取られにくくなります。
口コミは集めるだけでなく、返信までが1セットです。
Googleのヘルプでは、クチコミへの返信は1人だけでなく大勢の顧客に届くと説明しています(出典: Google ビジネス プロフィール ヘルプ「クチコミを増やすためのヒント」・2026年9月23日確認)。
返信は、良い口コミにも悪い口コミにも全件行います。
返信を読むのは、投稿した本人だけではありません。
これから受診先を選ぶ患者さんが、院の姿勢を見る材料にしています。
Googleのヘルプでも、クチコミへの返信はフィードバックを重視していることのアピールになるとされています(出典: Google ビジネス プロフィール ヘルプ「Google のローカル検索結果のランキングを改善するヒント」・2026年9月23日確認)。
返信の中で、投稿した方が受診したことや、症状、治療の内容に触れないようにします。
返信は誰でも読めるからです。
「〇〇の治療でお越しいただいた件ですが」のような書き出しは避け、「貴重なご意見をありがとうございます」のように一般的な言葉で受け止めます。
また、返信で治療の効果を言い切ったり、ほかの医院より優れていると示したりする書き方も避けます。
悪い口コミへの返信の仕方や、削除を申請できるケースは、病院の悪い口コミへの対処法で詳しく解説しています。
クチコミは、投稿者が何もしていないのに表示されなくなることがあります。
Go-Riverは、東京都内の内科クリニックでも調剤薬局チェーン48店舗の支援でも、消えたクチコミについてGoogleへ復旧の申請を行いました。
件数を毎月記録しておくと、減ったことに気付きやすくなります。
お願いを現場の業務に組み込むと、口コミの数ははっきり変わります。
ここでは、Go-Riverがクチコミの支援をした調剤薬局チェーン48店舗の数字を紹介します。
調剤薬局は病院・診療所とは業態が異なりますが、Googleマップのクチコミのポリシーは同じものが当てはまります。
期間 | 取り組んだ主体 | クチコミ総数 | 増えた件数 |
|---|---|---|---|
2025年8月→2026年5月(9か月) | 薬局チェーン自身 | 244件→313件 | +69件 |
2026年5月→2026年9月15日(約3か月半) | Go-Riverが支援 | 313件→1,037件 | +724件 |
出所: Go-River 自社集計(効果測定レポート・2026年9月15日時点)。2026年5月以前の数字は、先方の取り組みとして先方から共有いただいたデータです。
同じ48店舗、同じ会社で、自社で9か月かけて69件だった増加が、支援後の約3か月半で724件になりました。
増えた件数を期間の月数で割って月あたりに直すと、約8件(69件÷9か月)から約200件(724件÷約3.5か月)への変化です。
途中経過では、2026年6月に412件、7月に898件となり、7月の1か月だけで486件増えています。
指標 | 支援直前(2026年5月) | 2026年9月15日 |
|---|---|---|
クチコミ総数 | 313件 | 1,037件(3.3倍) |
平均評価(全店舗) | 星3.03 | 星4.28 |
星3.0未満の店舗 | 19店舗 | 0店舗 |
クチコミ0件の店舗 | 6店舗 | 0店舗 |
星3.5以上の店舗 | ― | 44店舗(48店舗中) |
出所: Go-River 自社集計(効果測定レポート・店舗別のクチコミ状況一覧・2026年9月15日時点)。
Go-Riverが支援の中で行ったのは、次の5つです。
全店舗で、Googleのクチコミをお願いする取り組みを一斉に始めました。
現場向けのトークスクリプトと運用ルールをつくり、お願いするときに謝礼や特典を付けないことを決めました。
評価の低い店舗を集めて、合同のオンライン会議を行いました。
過去のクチコミに全件返信し、消えたクチコミを店舗ごとに調べてGoogleへ復旧を申請しました。
クチコミをお願いする行動を、現場から報告してもらう仕組みにしました。
特別な裏技はありません。
ルールの範囲のお願いを、48店舗の毎日の業務として回る形にしたことが、自社で取り組んでいた時期との違いです。
48店舗では、クチコミの件数だけでなく、平均評価も星3.03から4.28に上がりました。
これは、満足していても書かなかった「声に出さない利用者」が、お願いをきっかけに投稿するようになったためだと考えられます。
不満があった人は、お願いされなくても書くことがあります。
お願いをしない状態では、どうしても不満の声が目立ちやすくなります。
全員に同じようにお願いすると、実際の利用者の感じ方に近い評価になっていくと考えられます。
この数字の読み方
これは調剤薬局チェーン1社(48店舗)の合計の実績であり、同じ成果を保証するものではありません。
店舗ごとの伸びには差があります。
支援の内容はクチコミの改善に限ったもので、来店数などの集客の成果を示すものではありません。
ご案内
院内の声かけや返信の体制づくりは、院の規模やスタッフの人数に合わせて組み立てます。
分院がある法人や、複数の院のクチコミをまとめて見たい場合もご相談いただけます。
自院で取り組むときは、次の5つの手順で進めます。
48店舗での取り組みを、1院で回せる形にまとめたものです。
担当を決める:受付でお願いする人と、返信を書く人を決めます。院長先生がすべてを抱えないようにします。
一言をそろえる:会計のときに添える言葉を決め、全員が同じ言い方でお願いできるようにします。
カードとPOPを用意する:QRコード付きのカードを会計の動線上に置き、持ち帰れるようにします。文面は「率直なご感想を」にします。
返信の頻度を決める:週に1回など、返信する日を決めて全件に返信します。受診の事実や症状には触れません。
月に1回数字を見る:クチコミの件数と平均評価を記録し、減っていないか、お願いが続いているかを確かめます。
大事なのは、特定のスタッフの頑張りに頼らないことです。
お願いの言葉と置き場所が決まっていれば、担当が替わっても同じように続けられます。
何件あればよいという公式の基準はありません。
Googleのヘルプでは、クチコミの数が多く評価の高いビジネスはローカル検索結果のランキングが高くなると説明されています(出典: Google のローカル検索結果のランキングを改善するヒント・2026年9月23日確認)。
まずは、同じ地域で同じ診療科目の医院が何件くらい集めているかを見て、目安にするとよいでしょう。
Googleのポリシーで、医師からお願いすること自体は禁止されていません。
ただし、特定の患者さんだけにお願いすると選択的な依頼に当たるおそれがあり、患者さんが断りにくく感じることもあります。
受付で全員に同じ言葉を添えてお願いする形のほうが、ルールの面でも患者さんの負担の面でも安全です。
いいえ、控えてください。
Googleのポリシーでは、雇用関係や個人的なつながりなど、利益相反のある人によるクチコミは認められていません。
院長先生のご家族やスタッフ、その知人に頼んで書いてもらう口コミはこれに当たります。
投稿と引き換えにお礼の品を渡すことは、Googleのポリシーで禁止されています。
少額の品やポイントであっても同じです。
お礼は、返信で「ご意見をありがとうございます」と伝える形にします。
全員にお願いすれば、否定的な口コミが投稿されることもあります。
ただ、48店舗の例では、お願いを仕組みにしたあとで平均評価は星3.03から4.28に上がり、星3.0未満の店舗は19から0になりました。
悪い口コミへの向き合い方は、病院の悪い口コミへの対処法で解説しています。
クリニックの口コミは、待っていても増えにくいものです。
ルールの範囲で、全員に同じように、見返りなしで、内容や星を指定せずにお願いすることが出発点になります。
そのうえで、QRコードを会計の動線上に置き、会計のときに同じ一言を添え、返信を全件続ける流れを、毎日の業務に組み込んでください。
調剤薬局チェーン48店舗では、同じ店舗でも、お願いを仕組みにしたあとの約3か月半で、自社で取り組んだ9か月の10倍を超える口コミが集まりました(1社の実績で、同じ成果を保証するものではありません)。
ご案内
Go-Riverは、病院・クリニック向けのMEO支援を行っています。
初期設計でGoogleビジネスプロフィールを整え、そのあとは月1回のレポートで数字を確かめながら運用します。
費用は、初期設計が10万円、月額の運用が3万円からです(Go-River MEO支援ページ・2026年9月23日確認)。
プランによって含まれる内容が異なるため、詳しくはサービスページでご確認ください。